「秋になると途端に釣れなくなってしまう」なんて悩んでいませんか?
秋のバス釣り雑誌は「荒食い」「広範囲」「巻物」といったワードが飛び交います。
ハードルアーで入れ食い!秋爆!なんて景気のいい言葉が雑誌の誌面を賑わす季節ですよね。
僕はつい5年ぐらい前までは、秋になると全然釣れなくなるな‥と毎年思っていました。
でも、水中で何が起こっているのかを正しく理解したことで、秋にも釣果を伸ばせるようになりました。
それは、秋のバスの行動を理解できたからです。
秋になっても夏と同じ釣りをしてると、どうしても釣れなくなっちゃうんだよね‥
タオル
秋は冬ほど活性が下がる時期ではありません。
バスは水中で元気に泳ぎ回っています。
秋のバスの行動を知れば、きっと夏と同じようにバスが釣れるようになります!
今回は僕と同じような、秋に釣れない病にかかった方のために、秋のバスの釣り方、考え方を紹介していきたいと思います。
水中の季節変化を正しく知れば、きっと釣果を伸ばせます!
目次
秋のバス釣りにおける2大イベント
秋のターンオーバーとは?
ターンオーバーはどういう現象?
ターンオーバーという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
「ターンオーバーしてて釣れない‥」とか聞いたことあるんじゃないでしょうか。
秋になると雑誌などにもよく載っているので、見たことがあるかもしれません。
ターンオーバーとは底の水と表層の水が混ざる現象です。
表層の水と底層の水の違い
え?水中は表層と底で水が違うの?と思った方もいると思います。
温めてから時間がたったお風呂の湯船にはいったことってありますか?
表面は温かいけど、底の方は冷たくなってませんでした?
要するにあの状態が湖やダムでも起きています。
冷たい水は比重が大きいため沈み、温かい水は比重が小さいため浮くんです。
トシロー
風呂ならわかるけど、あんなでっけー湖でもこんなこと起こるのか?
夏場に群馬県のダムでもぐった時、5mぐらいで急に冷たくなったのを感じたよ。
これがサーモクラインってやつか!って実体験できたね。
タオル
ターンオーバーは何が悪い?
ターンオーバーの何がマイナスなのか?
湖やダムの底にはヘドロや死んだ魚、腐った木や草など、いろいろなものが沈んでいます。
また、光があまり届かないので植物プランクトンによる光合成が行われず、酸素が少ない水が底に溜まっています。
この酸素の少ない水が混ざることで水中全般に行き渡り、湖全体が酸素の少ない状態になることがバスにとってマイナスになると考えられています。
バスはエラ呼吸で酸素を水中から取り入れているので、息苦しくなってしまうんです。
さらには汚い水なので、人間で例えるならホコリだらけで臭い部屋にいる状態と言えるかもしれません。
(出典:Duo)
トシロー
たしかに水が淀んでる時って釣れる気しねーな。
それはあるね。でもマイナスばかりじゃないんだよ。
タオル
ターンオーバーにはプラス要素も?
ターンオーバーで低酸素状態になると、バスの活性は下がりますが、マイナスなことばかりではありません。
水が濁る=ルアーがよく見えなくなります。
つまりバスを騙しやすくなるとも言えます。
濁った中でハードベイトの強い波動で気づかせて、ルアーを見切られずに食わせられるというプラス面があることも見逃せません。
秋はハードベイトというのはこれも理由のうちの一つです。
トシロー
活性は低いけど、バスに見切られることは少ねーってことね。
そのとおり!濁ってる時ほど強いルアーで存在感をアピールした方が釣りやすいね。
タオル
台風の影響
(出典:京都市消防局)
台風でフィールドが激変
台風が来ると、大量に雨が降り、強風が吹きつけるためフィールドには大きな変化が起こります。
ダム湖ではバックウォーターから大量に濁った水が入り、河川では濁流が流れます。
ダム湖の場合には台風に備えて、ダムの水位を調整したりすることで水位がかなり頻繁に変化することでバスが落ち着かなくなるのがマイナス要因です。
また、大量の雨が降ることで一気に水温が下がってしまうことがあります。
これもバスにとってはマイナス要素となります。
台風はマイナスばかりではない
台風はいざ上陸すると猛威をふるいますが、上陸する前にはいいこともあります。
台風上陸まえには低気圧が接近し、気圧が下がります。
気圧が低下すると浮袋が膨らむことでバスが水深の浅いところに浮いてくるという説があります。
これは実際に本当かはわかりませんが、確かに台風接近前はシャローエリアで良い釣果が出る傾向があるので、あながち間違ってはいないかもしれません。
トシロー
台風のど茶濁りの中で釣りなんかする気になんねーな。
僕は昔、台風の日に何度か釣りをしたことがあるけど、スピナーベイトで爆釣したね。
まだ濁りが入る前で、明らかにバスが浮いてる感じだったな。
危険だからもう流石にやらないけどね‥
タオル
秋のバスはどんな動きをしているの?
初秋(9月初旬~10月中旬)
バスが散り出す
夏の高水温状態ではバスにとって居心地がいい場所は限られています。
流れがあるところ、シェードなどが代表的なスポットです。
秋になり秋雨前線の影響で日照時間が短くなり、気温が下がって、雨が多くなることで水温が低下してくると、バスは夏に快適だった場所から動き始めます。
バスにとって快適な水温(20度~25度)の場所が広がっているからです。
これがバスが散る仕組みです。
秋になると急に釣れなくなるというのは、夏に釣れていたポイントからバスが動いているからかもしれません。
夏の鉄板ポイントを引きずって攻め続けても、釣果が上がらりづらいのは、単純にそのポイントのバスが減っているからだと考えられます。
バスの絶対量が減っているということは、夏の釣りをやり続けても、夏のような釣果が期待できないということです。
バスはベイトに着きだす
快適に過ごすことができるエリアが広がった状態のバスは、今度は餌となるベイトフィッシュを追います。
夏場は暑くて、避暑地に避難していたけど、涼しくなったから今度は餌がいる場所を探そうという気になるんですかね。
適水温のエリアが広がってくる時期にはベイトフィッシュも同様に広範囲に散ります。
これが厄介で、バスの居場所が絞れない原因です。
ベイトフィッシュがどこにいるかはフィールドによっても全く異なります。
答えがないというのが現実です。
シャローからディープまでどこにでもいるとも言えます。
トシロー
明らかにシャローで釣れなくなるんだよな‥
いないわけではないんだけど、そのポイントのバスが減ってるのかもね。
タオル
晩秋(10月中旬~11月中旬)
バスのいる水深が深くなる
ターンオーバーが本格的に始まると、ベイトフィッシュは深場の中層付近に集まります。
魚は安定した水温を求めるので、少しでも安定したエリアに移動します。
これは気温の変化とともに、水温躍層(サーモクライン)という適水温(20度~25度)のラインが、どんどん深くなることに関係しています。
水深の深いダム湖などでは、夏場は3m~5mぐらいだったラインが6m~9mぐらいに落ちていきます。
表層の水温が18度ぐらいになると、どの水深も同じ温度になるイメージです。
霞ヶ浦などのマッディーシャローウォーターや浅い野池では、サーモクライン自体ができずらいですが、バスのいる水深が深くなるのが特徴です。
バスは水温が少しでも安定した所にいたいからです。
トシロー
じゃあ、なんでトップウォーターとかボトムで釣れるんだよ?
表層、ボトム、岸は魚の捕食場だからね。
餌を壁に追い込んだほうが狩りをしやすいでしょ?餌を食べる時には一時的に上がってくるんじゃないかな。
タオル
秋のバス釣りの釣り方
初秋(9月初旬~10月中旬)
手数が命?
秋のバスは広範囲に散ると説明しましたが、この広範囲に散ったバスに対応するのにベストなルアーはなにかと考えると、答えはハードベイトの巻物になると思います。
ワームでズルズルと底を引いている間にスピナーベイト、クランクベイトなら3投できます。
単純に3倍のエリアをサーチできているわけです。
ワームで探っているスポットにはバスがいるかわかりません。
可能性があるスポットには手当たり次第にルアーを入れるというのが秋の王道パターンだと思います。
バスのいる範囲が絞れないなら、広範囲をさぐれってことだね。
タオル
オールレンジ対応のスピナーベイト
最適なのはスピーナーベイトです。
特に濁りが入ったときにはスピナーベイトは最強です。
ブレードが生み出す波動はどのハードベイトよりも強く、遠くのバスにも気づかせることができます。
スピナーベイトはすべてのレンジをカバーすることが可能なので、陸っぱりでは最強の武器になると思います。
また、フィールドにもよりますがベイトフィッシュを追っているバスに特に効果的です。
ただし、すべてのレンジに対応できるということは、クランクベイトのように、オートマチックにレンジを固定できないということでもあります。
狙ったレンジを引いてくる技術が必要になるということです。
おすすめの練習方法は、同じタックルで、同じスピナーベイトを使い続けることです。
僕は3/8ozと1/2ozのハイピッチャー(OSP)というスピナーベイトだけを3年間使い続けました。
3年間使い続けたおかげで、これぐらいのスピードではこのぐらいの水深を引けているというのが感覚的にわかるようになりました。
この感覚を一度覚え込むと、不思議と違うウェイトを使ったときにも応用が効くようになります。
これは結構おすすめなのでぜひ試してみてください。
余計な買い物をしなくて済むという、メリットもあります(笑)
トシロー
3年も同じの使ってたら飽きるだろ‥
巻物はずっと同じものを使い続けるのは結構重要だよ。
ハードベイトは特にレンジを合わせるのが肝だからね。
タオル
スピナーベイトが苦手という方は「スピナーベイトの使い方は4つの肝をおさえれば釣れる!」をぜひ御覧ください。
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クランクベイト、シャッドで広く探る
スピナーベイトで反応がない時にはクランクベイト、シャッドも有効です。
スピナーベイトよりは波動が弱い部類になるので、強弱を使い分けるならスピナーベイト→クランクベイト→シャッドの順番で弱くなります。
ハイプレッシャーなフィールドではスピナーベイトが効かない状況もあると思います。
そんな時にはスピードは落とさずに、ルアーパワーを落として対応してみると効果的です。
カバーも撃つ
バスが広範囲に動き始めるとは言っても、カバーにいるバスは確実にいます。
バスがカバーを大好きなことに変わりはありません。
ただし、この時期は1投にかける時間を短くするようにします。
テキサスリグのリアクションが効果的です。
7gのテキサスリグでリアクションバイトのみを狙うように撃っていきます。
よっぽどゴージャスなカバーであれば丁寧に撃ってもいいですが、基本的に落としてワンシェイクぐらいで終わりです。
食わなければ別のバスを狙うというスタイルでいいと思います。
かなりスピーディーなので、数打てば当たるというのが狙いで、活性が高いバスだけを狙えばいいんです。
気をつけたいのはスピーディーに狙うからと言って、キャストは雑にしません。
しっかりとカバーをタイトに狙って、水中ではワンアクションで回収というスタイルになります。
結局カバーも撃つのか‥
カバーは年中バスを引きつける場所だからね。
居付きのバスは1年中狭いエリアから動かないやつもいると思う。
晩秋(10月中旬~11月下旬)
深めを素早く探る
晩秋には水温が18度を割ってきます。
水温が18度ぐらいをラインにバスは深い所に落ちると考えると、深場を直撃する釣り方が効果的になってきます。
この時期は個人的には一番むずかしい時期だと思っています。
霞ヶ浦や野池のような全体的に水深が浅いフィールドであれば、その浅い水深のなかで深い場所をスピーディーに狙うのが有効です。
ダム湖のような深い場所であれば、6m以上の水深を狙いましょう。
深場をスピーディーにサーチするルアー
この時期におすすめするのはメタルバイブとストレートワームのテキサスリグです。
どちらもフォールが早く、スピーディーに水深のあるレンジをサーチ可能です。
秋にメタルバイブ!?冬に使うもんだろ!
え?と思ったかもしれないけど、メタルバイブはこの時期から使っても全然釣れるよ。
スピーディーに落とせて、リアクション効果が高から、ぜひ使ってみてね。
また、ストレートワームの7gテキサスリグもフォールが早く、リアクションバイトが狙えます。
ちょっと使ってみると、フォールが早すぎてこんなに早くてバスが追いつけるのかと思うかも知れませんが、全然フォール中に食ってくるので、問題ありません。
7gのテキサスをストレートワームって、速すぎてバスが追いつけねーだろ!
バスの泳ぐスピードは尋常じゃなく速いから大丈夫。
リールを全力で巻いたぐらいのスピードは余裕で追いつけるから、安心して。
水のいい場所を探す
ターンオーバーの影響が強く、水がドロドロしている感じがしたら、水のよりよい場所を探しましょう。
わかりやすいのは流れ込みです。
フレッシュな水が流れ込んでいる場合には、その周辺が狙い目です。
また、流れ込みがなくても、風向きなどによって、エリアによっては水があきらかに澄んでいる場合がありますので、そういったポイントを探してみましょう。
ダムではバックウォーター周辺などが水の良い場所にあたります。
バックウォーター自体は水温が低すぎることが多いので、バックウォーターから下った下流部にある岩盤や岬などがおすすめです。
まとめ
秋は状況変化が激しく、夏場のようにバスが1箇所に留まることが少なくなります。
そんな中で重要なキーポイントは3つです。
- 夏のポイントに固執しない
- 広範囲をテンポよく
- 水深が深いところも攻める
この3つのポイントをしっかりと意識して、手数を増やしてその日のあたりを見つけましょう。
春、夏、冬以上に日替わりでバスの状況が変わっていく季節なので、たくさん釣れた翌日には、もうそのパターンが通用しなくなっていることはザラにあります。
これはポイントにも言えることで、昨日よかったポイントが翌日にはもぬけの殻になっているなんてことも、よくあります。
秋のバスはよく動く!
このキーワードを意識して、その日の一番を見つけるように釣りをしてみよう!
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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