バス釣りで使う投げ方のうち、かなり使用頻度の高いピッチング。
近距離で狙った所に正確に投げるには欠かせない投げ方です。
ピッチングで飛距離がでなくて悩んでいる人って結構いますよね。
僕も7年ぐらいに前にバス釣りに復帰した当初はキャストが全然決まりませんでした。
ピッチングでブッシュに果敢に投げるけど、浮いてしまってブッシュに引っ掛けて‥それを回収しにいってポイントを潰す‥
そんな事を繰り返して、だいぶ釣れる魚を逃していたような気がします。
10mぐらい先に落とすのであれば、無理に頑張らなくてもなんとかなりますが、それ以上の距離を飛ばそうと思うとコツが必要になってきます。
「全然飛距離が出ない」「ピッチングでスキッピングとか絶対ムリでしょ‥」
僕も最初は全くおなじような感じで、「どうやったらあんなに飛ぶの?」と悩んでいました。
最初は「リールの性能の差だな!」と思って、高級なリールを使ってみても大して改善されず‥
それから、DVDやYoutubeでプロのキャスティングを見たり、実際に現場で上手い人のキャスティングを目の当たりにして、自分のピッチングと何が違うのかを研究してみました。
そんなある日、ピッチングが上手い人(低弾道で鋭いキャスティングをする人)にはある共通点があることに気づいたんです。
次の釣行で早速試して見た所、20mぐらい余裕で飛ばせるようになって、めちゃくちゃ感動したのを今でも覚えています。
ピッチングの飛距離を伸ばすのはちょっとしたコツです。
今回はピッチングで飛距離が出ないと悩んでいる方に向けて、ピッチングの飛距離を出すコツについて紹介していきたいと思います!
目次
動画の解説には肝心のポイントが抜けている!
SNSなどの復旧によって、情報が溢れている現在では、釣りが上手い人のYoutubeやBlogをみれば、役に立つ情報が沢山あって、すぐに勉強することが出来ます。
しかし、たくさんある「ピッチングのやり方」「How to ピッチング」といったタイトルの動画で、肝心のポイントを説明している動画を見たことがありません。
大抵はポイントとして説明されているのはこんな感じです。
- 手首のスナップを使って
- シャープに振り抜くように
- ルアーを持つ位置はロッドよりちょっと長めに or 短めに
確かにどれも大事だと思います。
ただ、根本的に何を目的としてこのような動作をするのかが解説されてないんです。
それを知っているといないとでは、意識するポイントが全く違ってくるので、動作に雲泥の差が出ます。
おそらく、解説している人は無意識にこうすれば飛距離が出るという、ポイントが体に染み付いているので、この科学的な原理に気付いていないと思います。
ピッチングで飛距離に差がでるのはなぜ?
ピッチングが通常のキャストと違う所
ピッチングが通常のサイドキャストやオーバーヘッドキャストと違う点ってなんでしょうか?
ピッチングではルアーを手に持った状態でリリースするので、ロッドのしなりや反発を利用して投げることがかなり難しいんです。
多少はルアーの重みがロッドに乗るので、ロッドの反発を全く利用していないわけではないのですが、それでもかなり限定的です。
ロッドのしなりを利用できないということは、ロッドを素早く振らなければ飛距離を出すことはできません。
ピッチングで利用している力
ピッチングで利用しているのは、主に遠心力です。
ということは、この遠心力を最大限に引き出して利用できれば、ピッチングで飛距離を出すことが出来るということです。
では、この遠心力を強く生み出すにはどうすればよいのでしょうか。
それは可能な限りロッドの振り幅を大きくすることです。
ロッドの振り幅を大きくすれば、その分遠心力が大きくなります。
ピッチングの飛距離の差
ピッチングで生み出される力を計算式にすると
こんな計算式になると思います。
ルアーが重ければ、遠心力が小さくてもある程度、距離は出ます。
でも、ルアーが小さく軽いときには遠心力を大きくしないと距離が出ません。
ロッドの振り幅の中心点はラインが出ているロッドの先端、ティップ部分になります。
つまり、ティップの動いた距離=遠心力と言えます。
ピッチングの飛距離を表す計算式はこのようになります。
ティップの動いた距離 × ルアー重量 = 飛距離
同じルアー重量なら、ティップをどれだけ動かせたかが飛距離を決定しているという事です。
ピッチングで飛距離を出すコツ
ティップの動いた距離が飛距離に結びついている事がわかった所で、実際にどうやって、ティップを長い距離動かせば良いのでしょうか。
Youtubeの動画を例に見てみます。
ティップの動作距離が短いピッチング
この動画の作成者の方には申し訳ないのですが、この投げ方だと飛距離を出すのは難しいです。
ロッドティップの動いている距離が体の正面のみで、回転半径は30度、ティップの移動距離は1mぐらいでしょうか。
ティップの動作距離が長いピッチング
こちらの動画では、おそらく10g以上あるルアーを使っていると思いますが、飛距離はかなり出ています。
回転半径は160度ぐらい、ティップの移動距離は5mぐらいでしょうか。
前の動画との違いはティップの軌道です。
キャストする方向に対して、ティップは横方向に出てから、キャスト方向に移動しています。
ティップが動く距離を長く取る為にこのような動作になるのです。
よくピッチングの解説で「振子の原理で」という解説を見ますが、振子の原理だけではルアーのウェイト分しか飛距離は出ません。
ティップの動作距離を長くして、遠心力をプラスしてあげることで、飛距離を出すことが出来ます。
ピッチングで飛距離が出せるようになれば、スキッピングもできます。
オーバーハングの隙間をピッチングで撃っていく事もできるようになるので、是非マスターして下さい。
この投げ方でバックラッシュしてしまう人はサミングを練習する必要があります。
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ティップの移動距離を長くする方法
キャスティングが上手いプロと言えば、並木敏成さん、村田基さんなんかが有名ですよね。
中でも並木さんのキャスティングは、このティップの移動距離が半端じゃなく長いです。
実際に動画を見て下さい。
並木敏成プロのキャスティング
キャスト方向に対して半身状態で構えて、体のかなり後方までルアー持つ手を引いています。
これは、ロッドティップを動かす距離を長く取るために、右手(利き腕が左手のため)を上手く利用しているんです。
右手を後ろ方向に引けば、自然とティップが後ろ方向に持っていかれるので、その分ティップの動作距離が伸びます。
回転半径180度、ティップの移動距離は6mぐらいでしょうか。
ルアーを持っている手を極端に後方に持っていくだけで、T並木のものまねが出来ます(笑)。
青木大介プロのキャスティング
青木さんのキャスティングは並木さんのキャスティングとはかなり違います。
ティップは体の正面からあまり横に逸れる事なく、ティップの上下のふり幅を大きくして飛距離を出しています。
地面をえぐるようなキャスティングフォームで上下にティップを振る感じです。
青木さんのキャスティングフォームは初心者の方には向いていないと思います。
ティップの移動距離が短かいので、遠心力が出しづらい投げ方だからです。
まとめ
ピッチングの飛距離が出ないと悩んでいる方は、ティップの移動距離を長くするフォームを身に付けて下さい。
手首の強さ等によって、人それぞれ向いている投げ方があり、今回紹介した並木敏成さんのキャストが誰にでも向いている訳ではありません。
ただ、ピッチングの飛距離が決まる要素を理解して、ティップの移動距離をできる限り長くするフォームを身につければ、必ず飛距離は出るようになります。
このティップの移動を意識するとしないとでは、上達の度合いが大きく変わると思いますので、明日の釣りから是非意識して取り組んでみて下さい!
きっと、すぐに飛距離が出るようになって、するどいピッチングができるようになると思います!
バックラッシュしてしまう方はサミングの解説記事を見て下さい。
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