こんにちは!
パワーフィネス歴5年、ここ数年ほとんどパワーフィネスでしか50upを釣っていない気がするタオルです。
「パワーフィネスってどんな釣り?」「なんでスピニング使うの?」「どんなカバーを攻めるの?」「使っているけど全然釣れない‥」
そんなかた向けに、パワーフィネスとはなんぞやという所から、どんな所をどんな風に攻めていくかを、僕のフィールドでの経験を元に、具体的な例を交えて紹介していこうと思います。
振り返ると、僕も始めた当初は全然パワーフィネスが必要ない所に投げていたり、10バイト0フィッシュなんてこともありました。
トシロー
スピニングでカバー撃ちとか、難易度高すぎだろ!
確かにキャストはかなり慣れが必要だね‥ここで挫折する人が多いと思うけど、そこを乗り越えれば‥違う世界が待ってるよ!
タオル
この記事を読んで、パワーフィネスの肝を理解してもらえば、ハイプレッシャーなフィールドでデカバスを獲れる可能性がグンッと上がると思います!
目次
パワーフィネスとは?
近年、再びブレイクの兆しを見せている「パワーフィネス」。
諸説ありますが、このテクニックの起源は房総リザーバーというのが有力です。ローカルアングラー達がカバーの奥をフィネスに攻略する為に考案されたメソッドです。
(出典:ノリーズ)
MH~Hクラスの7ft前後の専用ロッドと1.5号~2号のPEライン直結、太軸のフックに固めのガードを搭載した3.5g~5g程度のコンパクトなスモラバを使用するのが一般的なスタイルとなっています。
フィネスと名前がついてはいますが、実態は完全なるパワーフィッシングです。今回紹介するのは、パワーフィネスの中でもヘビーカバーの奥の奥を攻略するものです。
トシロー
オリキンとか伊藤巧はよくやるよな。
極めれば、カバー攻略をするうえで最強の武器になるからね。
タオル
パワーフィネスはどんな所を狙う?
狙うのは基本、密集した枝系のカバー、ブッシュ、ゴミ溜まりの下等になります。
亀山ダム等のように、ショアラインにブッシュの多い房総リザーバーで発展したテクニックなので、基本的にはウッド系カバーを狙うスタイルになります。
(出典:IMAKATSU)
PEライン直結のシステムでは、コンクリートや鉄などのストラクチャーは相性が悪く、例えPEライン2号でもラインブレイクのリスクが高まります。
とにかく、枝が密集したカバー等、普通こんな奥にルアーを入れれないだろうと思うようなポイントを攻める事ができるのがパワーフィネスの利点です。
人の手が入らない未知の領域にいるバスは、驚く程簡単に口を使う事があります!
(出典:VARIVAS)
こんな感じのカバーは人が攻めやすいので、あまりおいしい感じがしません。感覚的には今までだったら投げないと思うようなカバーです。
(出典:ノリーズ)
こんな感じの枝に阻まれた奥であれば積極的に狙いたいです!
ポイント選びに重要な要素は水中まで枝が入っていることです。一見ゴージャスなカバーに見えても、表面だけの場合があります。表面だけ覆われているだけでも立派なカバーには変わりないのですが、ベストなのは縦方向に竹や木などが伸びていることです。
竹の場合は60度~70度ぐらいの角度で水中に入っているとより良い感じです。
トシロー
水没してる枝じゃねーとダメなのか?
水中に斜めにに入ってる木が一番いいね!真横でもいいんだけど、そういう所ならネコリグでもいいかも。
タオル
パワーフィネスのタックルセレクト
タックルはスピニングタックルを使用します。
密集した枝の狭い隙間を通す場面が多く、ベイトタックルではどんなにサミングが上手くても、枝にヒットしたりして、バックラッシュの確率が高くなります。そのため、スピニングタックルの使用が前提となっています。
(出典:Site-B)
また、ベイトリールに比べてドラグ力が強い点もスピニングタックルを使用する理由です。
ヘビーカバーの奥で、ラインが枝等に接触している状態では、このドラグ力は意外に重要なポイントになります。この釣りはドラグが滑って出てしまう事はかなりデメリットになります。
なにせカバーの最奥などの超込み入ったところなので、魚に主導権を握られては絶対にダメです。
トシロー
ドラグってガチガチのフルロック!?
絶対にドラグは出ないようにセッティングしたほうがいいね。ゴリ巻きして吊るすぐらいの勢いで!
タオル
ロッド
ロッドの長さは7ft前後でアクションはMH~Hクラスを使用します。硬さとしてはかなり硬いロッドです。
ヘビーカバーの奥を攻めて、通常、枝にラインが持たれている状態でアクションさせる為、太軸のフックをフッキングさせる絶対的なパワーが必要です。
また、フッキング後はかなり強引にバスをカバーから引きずり出す必要があるため、それ相応のロッドパワーが必要になります。この釣りにおいては、リールよりもロッドのパワーが圧倒的に重要です。
パワーフィネスロッドとして市販されているMLのロッドがありますが、その手のロッドはここでいう密集カバーを狙うパワーフィネスではパワー不足です。
トシロー
スピニングでヘビーロッドとか正気の沙汰とは思えねーよ!
確かに‥パワーフィネス以外では全く使い回せないからね‥
タオル
関連記事:パワーフィネスロッドおすすめ6選!もうテキサスだけじゃ喰ってけない‥
リール
リールは基本的にスピニングリールの2500番~3000番を使用します。
魚をコンマ1秒でも速くカバーから出すことが必要なので、ギヤ比は高ければ高いほど良いと思います。ハイギア以上をおすすめします。
ドラグはフルロックで使用するため、ある程度(最低4kg以上)のドラグパワーと、剛性に長けたリールを使用する必要がありますが、現在発売されているリールはどれもある程度ボディーの剛性があるため、基本的にそこまでボディーの剛性にこだわる必要はないかも知れません。
しかし、この釣りにおいてはローターの剛性は重要です。
2kgを超える魚となると、カバー越しに強引にやり取りして、吊るすような状態になる場合、ローターが歪む可能性が高まります。また、ピッチングを多様するため、軽量のリールでないと手首にかなり負担がかかりますので、200g以下のリールが扱いやすいと言えます。
ローターの剛性を考えると金属性、軽量なものなら樹脂製となるので、矛盾する性能が必要になってきます。剛性をとるか、軽量性をとるかは正直、意見が分かれる所ですが、手首の負担等を考えると、軽量なものを使用するほうがいいです。
トシロー
軽くて剛性があるなんてそんなリールねぇよな‥
確かに今の所、ベストなものってないかもね‥まずは軽さを重視したほうがいいかも。
タオル
パワーフィネスにはどんなルアーを使うの?
パワーフィネスでは密集したブッシュの中にキャストするため、ルアーはコンパクトである必要があります。
ネコリグも使用されますが、あまりお勧めしません。
薄いカバーなら問題ないですが、カバーの奥の奥にキャストするとなると、ストレートワームは枝等にヒットした際に長いボディーが引っかかり、カバーの奥まで到達しづらいです。
最適なのはやっぱりスモラバになります。スモラバは小さなシルエットで食わせ能力もあり、コンパクトなのでカバー貫通力も高いです。まさにパワーフィネスにうってつけのルアーです!
(出典:ダイワ)
スモラバといっても、ガードはかなり硬く、フックも伸ばされない為に、かなり太軸のものを使用する必要があります。
重さは3g~5g程度で、トレーラーもシルエットをコンパクトに抑えるために、大きな物ではなく、シシーなシュリンプ系のワームやキャスタビリティー向上の為だけに、スモラバの自重を増す目的で、イモグラブ等をトレーラーにする場合が多いです。
- 伸びない太軸フック
- 根掛らない強いガード
- トレーラーがずれないワームキーパー
以前は適したスモラバがなく自作しなければなりませんでしたが、2017年には多くのメーカーからカバー対応のスモラバがリリースされました。中でもオススメの商品をあげておきます。
おすすめのスモラバ
ノリーズ カメラバ
(出典:ノリーズ)
パワーフィネス専用?と思われる設計で、水平姿勢、強いフックとガード、トレーラーがずれづらいワームキーパーとパワーフィネスに必要な要素が全て揃っているスモラバです。
ダイワ パワーフィネスジグ SS
(出典:ダイワ)
名前の通り、パワーフィネスに特化したスモラバです。
太軸のフック、ダブルワイヤーワームキーパー、すり抜けやすいヘッド形状、コンパクトな球体状にカットされたラバーとこちらも機能面では十分な商品となっています。
valleyhill DEVIL JIG [デビルジグ]
(出典:Valley Hill)
パワーフィネススタイルでNBCの大会やローカルトーナメントにおいて数々の優勝経験を誇るスーパーロコアングラーの平川征利さん開発のパワーフィネスに特化したスモラバです。
ガードが硬く、すり抜けは抜群、フックは若干細めですが、そもそも多少伸びても折れないようにという設計だそうです。
Pro’s Factory プロズチューンデヴァイス ハードガード
(出典:Pro’s Factory)
ラバージグの老舗メーカーのPro’s Factoryがパワーフィネス用に設計したスモラバです。こちらも必要な要素は全て満たされています。
トシロー
スモラバをごちゃごちゃしたカバーに入れるなんて、どう考えても根がかるだろ‥
それがこのスモラバ達はガードが強くてそう簡単には根掛からないよ。初めて投げる人は結構感動するぐらいするするすり抜けてくると思う。
タオル
スモラバのトレーラー
スモラバのトレーラーは何を付けても基本的に問題ありませんが、ダイワのパワーフィネスジグなどの球体を意識している物はウェイトを付ける程度でスモラバのスカートから極力はみ出さないものを使用した方がいいです。
設計状、球体になるようにラバーがカットしてあり、そこからはみ出すとシルエットのバランスが崩れます。
ウェイト目的ならイモグラブ、バイト時間を長くするならガルプ「パワーホッグ」の切れ端等がおすすめです。
関連記事:ガルプのワームは臭いだけ!?エサ級ワームは反則すれすれ!
パワーフィネスのキャスティングの基本
MH~Hクラスのかなりガチガチなロッドを使用するので、通常のサイドハンドキャストはけっこう難易度が高いです。
スピニングタックルでのピッチングを多様する事になるので、フェザリングができることが絶対条件になります。カバーの奥までルアーを届けるには低弾道で、鋭い弾道でルアーを飛ばす技術が必要になります。
ロッドを鋭く振るピッチングで、フェザリングで着水音を抑えるのが理想的なキャスティングになります。伊藤巧さんのキャストを見てイメージを掴んで下さい。
慣れないうちはかなり苦戦すると思います。
このパワーフィネスがあまり広まらない理由は、キャストの難易度が高いからだと個人的には思っています。
だからこそ、他の人と差を付けられるメソッドであると思うので、是非、臆せずにカバーの最奥を撃ち抜くキャストを身に付けて、未踏の領域にルアーを送りこみましょう。
トシロー
フェザリングとかできねーし!
2フィンガーでリールを握れば誰でもできるよ!あとは、ラインを押さえる微妙な感覚を練習するだけ!
タオル
パワーフィネスで使用するラインとノット
ライン
使用するラインはPEの1.5号~2号が強度的に必要になります。
PEラインであれば正直強度の面ではあまり不安は感じないので、4本撚り、8本撚りどちらでも構いません。
関連記事:バス釣りラインの選び方!用途別おすすめライン5選!
ノット
パワーフィネスは基本的にPEライン1.5号~2号をルアーに直結して使用します。
ほとんど伸びないPEラインのみを使用することで、強引にバスを引きずり出すことを可能にするためです。また、リーダーをつけることでノット部分とガイドが干渉して、キャストもやりづらくなりますので、直結がおすすめです。
PEラインは滑りやすいので、使用するノットはスッポ抜けにくいものでなくてはなりません。
おすすめはパロマーノット。スッポぬけが極端に少なく、強度も申し分ない結び方です。
(出典:ユニチカ)
強度や抜けに不安のあるユニノットやクリンチノットは避けたほうが懸命です。
ガチガチのヘビーロッドでカバーの最奥からバスをひきづり出すには、ノット部にかなりの負荷がかかります。信頼できるノットを使うことで躊躇なく、フルパワーでフッキングできると思います。
トシロー
直結だと抜けそうでこえーな‥
意外に抜けないもんだけどね。でもクリンチとユニノットは絶対辞めたほうがいいと思う。
タオル
関連記事:
リーダー
どうしてもPEがラインの存在感が気になるクリアウォーターでは、かなり稀ですがリーダーを使用する場合もあります。
リーダーは18lb~20lbを使用します。リーダーの結束には強度の高いFGノットを使用しましょう。
関連記事:FGノットが簡単に!結び方は‥ノットアシスト2.0を使えば誰でもできる!
パワーフィネスのアクション
スモラバのアクションの基本は細かいシェイキングか円を描くように大きなストロークでスモラバを回すようなイメージです。
その日の状況にかなり左右されますが、カバーの中で小さなスモラバに気付かせる必要があるので、大ぶりなアクションが有効な時が多いように感じます。
また、カバー最奥にいれた瞬間にバイトがある場合もあるので、常にバイトの可能性に備える必要があります。
この動画でアクションのイメージを掴んで下さい。
トシロー
シェイクは細かいほうがいいんじゃねーの?
ん~なんとも言えないんだけど、大ぶりにスモラバを回してる時の方がバイト率高い気がするんだよね‥
タオル
パワーフィネスにおすすめなロッド
近年、パワーフィネスタックルは各社から専用ロッドが発売されています。中でもヘビーカバーに特化したモデルをご紹介します。
ノリーズとダイワのみになっていますが、シマノなどの他メーカーではヘビーカバーを攻めるパワーフィネスに適したロッドは今の所ありません。
ノリーズ ロードランナー ヴォイス ジャングル 680JMHS
(出典:ノリーズ)
メディア等でも近年大人気の伊 藤巧さんや亀山のスーパーロコである鶴岡克芳さんらが開発に携わっているノーリズの”ジャングルスピン”。
実際、キャストさせてもらったことがありますが、振り抜き感がよく、このクラスのロッドとしてはかなり軽量に感じました。
さすがにやりこんでいるプロが開発しているだけはあり、パワー、操作性共に、納得の仕上がりだと思います。
ダイワ ブラックレーベル+ 701HRS
(出典:ダイワ)
WBSプロ草深幸範が開発に携わったパワーフィネスロッドです。
こちらもピッチング時の振り抜きを良くする為にバッドエンドにバランサーが内蔵されており、カタログ値で自重が137gとなっていますが、キャスト時に特段重いとは感じません。
1年使用してのインプレッションはパワーフィネスに求めれる物は、必要十分に揃っているという言葉に尽きます。Steezハリアーベースのブランクスで、パワーは申し分なく、ヘビーカバーの奥から引き抜く強さは十分にあります。実際2kgのバスを太い木の幹越しに引き抜いてキャッチ出来ました。
ダイワ クロノス 6101MHS
(出典:ダイワ)
こちらもWBSプロ草深さん監修のロッドになります。
ブラックレーベル+よりも1ランク柔らかい設定となっており、サイドキャストはこちらのほうが若干やりやすく感じます。パワーはMHで、2kgを超えるバスを吊るせるかと言われると、若干パワー不足感はありますが、1kgクラスであれば問題なくやりとりできる、しっかりとしたブランクスを備えています。
このロッドにもバットエンドにバランサーが内蔵されており、振り抜き感がよくなっています。店頭価格で14000円前後とお手頃な価格となっており、入門用としては最適なロッドだと思います。本格的なパワーフィネスロッドの中では一番安いです。初心者の方にはこのロッドがおすすめです。
トシロー
シマノのゾディアスにもMHあるけどだめなの?
ん~正直ヘビーカバーにはあんまり向いてないかな。MHなんだけどパワー不足だね。
タオル
関連記事:パワーフィネスロッドおすすめ6選!もうテキサスだけじゃ喰ってけない‥
まとめ
パワーフィネスは、これまでのタックルでは踏み入ることの出来なかった領域にルアーを送り込めるパワーフィッシングスタイルです。
使用するルアーは小さくフィネスなものになりますが、掛けてからのやり取りは強引そのものでかなりスリリングでアドレナリンが出まくる釣りです。
(出典:Bottomup)
キャストの難易度が高いので、かなり練習は必要になります。
でも、一度身に付けてしまえば、かけた労力の分釣果として跳ね返ってくると思います。
まだ、ベイトフィネス程メジャーなスタイルではなく、皆さんが通うフィールドにも未開の領域は残されていると思いますので、是非、パワーフィネスを導入して、未踏の領域に潜むビッグバスを攻略してみて下さい!
キャスト精度がかなり問われる釣りだけに、練習は絶対必要!
慣れれば他の釣りでも生きてくるよ!
タオル
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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