スモラバといえば青木大介、福島健さんなど、フィネスを得意とするJB TOP50メンバーの十八番ルアー。
食わせの切り札的存在として語られる事が多いですが、アピールこそ弱めなものの小規模なポイントをスピーディーに探っていく事もできる万能ルアーです。
フォール、ボトムズル引き、スイミング、チョウチンと色々な方法で使うことができ、オカッパリではかなり重宝するルアーではないでしょうか。
そんなスモラバですが、「使い方がわからない‥」「全然釣れない!」とあまりいい印象を持っていないかたが多いルアーでもあります。
10年前にはスモラバを投げてれば釣れる!みたいな時代もありましたが、バスも見慣れてきて、ただ投げれば釣れるという時代は終わりを告げました。
トシロー
確かに最近はスモラバの威力がなくなってきてる感あるな‥
昔はスモラバだけでいい!ってこともあったけどね。
でも、まだまだ使えるよ!
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しかし、ラバーの不規則な動きがバスを魅了するのは間違いなく、適材適所で使えばまだまだ武器になるルアーです。
今回は「スモラバを使ったことがない」「使うけどいまいち釣れる気がしない‥」という方向けに、スモラバのアクションや使い方、おすすめトレーラーを紹介していきます。
この記事を読めば、スモラバの出し所や使い方などが理解でき、自分のホームフィールドでさらなる1尾を絞り出せるようになると思います!
スモラバの基本
(出典:JBNBC)
スモラバの定義?
何グラム以下がスモラバで、何グラム以上がラバージグといった明確な定義は存在していません。一般的には5g以下がスモラバと呼ばれる部類の重さになります。
スモラバのメリット
万能選手
スモラバは様々な使い方に対応できるルアーです。
ボトムをズル引き、中層をスイミング、カバー撃ち、吊るして一点シェイク、サイトフィッシングとバス釣りのあらゆるアクションが何でもできる万能選手です。これらをすべて80点でこなせるルアーはスモラバ以外にありません。
あらゆるアクションがこなせるので、状況を選ばずに使えるのがスモラバの重宝するポイントです。
フッキングがよく、根掛かりも少なめ
一口サイズのシルエットはバスが丸飲みできるサイズです。ワームのようにテールだけくわえるといったことがなく、フッキングが良いです。
また、スモラバは根掛かりのしづらさとフッキングのバランスが非常にいいルアー。ラバーとガードにより、針先が障害物に接するのを防ぎます。
オフセットフック仕様のスモラバを使えばさらに根掛りしづらくなりますが、フッキングは若干悪いです。
すれにくい
スモラバのラバーは水の動きやアクションによって複雑な動きをします。ラバーの複雑な動きはバスに学習されにくく、バスにとって毎回新鮮な動きに見えるのかも知れません。
ラバーの動きは複雑そのもの!1本1本が細かく動くから奇妙な存在なんじゃないかな。
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スモラバのデメリット
フォールが遅い
重めのスモラバを使用すれば、それなりにフォールスピードを速くすることができますが、基本的にはラバーの抵抗が大きいので、フォールは遅くなります。
1/16ozのウエイトで3m沈めるには約12秒かかります。かなりスローなフォールです。
フォールが遅いのはデメリットでもあり、メリットでもあるね!フォールスピードはスカートを切って調整可能!
タオル
ボトムを取るのが難しい
スモラバはラバーがクッションとなり、ヘッド部分がボトムと接しずらい構造です。ダウンショットや、ネコリグと比べるとボトム感知能力は劣ります。
この動画の水中映像を見えると、ボトムにヘッドがあまりついていないのがわかります。
スモラバの重さを使い分ける
0.9g(1/32oz)
スーパースローフォール、表層スイミング用で、アフター~回復のバスを狙う時に有効。
表層をふわふわ泳がせる事ができるので、表層ミドストで使いやすいです。
1.3g(3/64oz)~2.2g(1/13oz)
スピニングタックルで一番良く使用される重さです。1.8gが一番汎用性が高く、どんな条件でもある程度こなせます。
フォール主体ですが、ボトムズル引きでも使用します。また、ミドストやボトムスイミングなどスイミング系の使い方もできるので、かなり汎用性の高い重さです。
オカッパリでスモラバを使用する時にはこの重さがメインになると思います。
2.7g(3/32oz)~3.5g(1/8oz)
ベイトフィネスタックルで使用します。スピニングタックルではやや重いと感じるウェイトです。アシ際やレイダウンなどのカバー撃ち、ボトムのズル引き、ボトムバンプなどでテトラやオダを攻める時にはメインになる重さです。
ベイトフィネスタックルで使用する際にはフックは太軸のものを使用します。
3.5g(1/8oz)~5g(3/16oz)
主にパワーフィネスでカバーの奥を狙う時に使用。スピニングタックルで扱うことで、多少枝にあたりながらも最奥までルアーを届ける事ができます。
ネコリグではワームの長さが邪魔をして、カバーの奥まで到達させるのは難しいですが、スモラバでトレーラーをコンパクトにすればカバー貫通力がかなり上がります。
トシロー
俺は2.7gしか使わねー!1.8gとか何やってるかわかんねーし!
2.7gはボトムも取りやすいし、使いやすいウェイトだよね。自分が使いやすいウェイトを使うのが、釣果を上げる近道だと思う。
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関連記事:パワーフィネスでカバーを攻める!カバー攻略最終奥義!?(ヘビーカバー編)
スモラバのアクション
(出典:Tiemco)
フォール
バイトの50%以上はこのフォール中&着底時に訪れます。スモラバで釣れない人はフォールを意識していない人が多いです。
フォール中はわずかなラインの動きも逃さないぐらい集中する必要があります。完全にラインをフリーにしておくと、アタリに気付けずにバイトチャンスを逃してしまうので注意が必要です。
しっかりとラインスラックをコントロールして適度なたるみを作ることが重要です。
着底
着底時にラバーがフレアするシルエット変化でバスのバイトを誘います。
体感的に、着底時のバイトは重めのスモラバの方が多いと感じます。重い方が細いシルエット⇒ラバーフレアのリアクション効果が高まることが理由だと思います。
フォールと着底に全神経を集中しよう!
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ズル引き
ズル引きはスモラバの最も基本的なアクションです。ボトムの感触を感じながら、ボトムから離さないようにゆっくり横移動させます。ロッドティップを動かしてラインスラッグが出たらリールで巻き取る……を繰り返します。
季節を問わず有効なスモラバのズル引きですが、冬のディープで何をやってもダメな時にも効きます。フォールが遅いので手返しは悪いですが、喰わせ能力は超一級なのでぜひ使ってみてください。
水中でのルアーはこの動画のように動きます。
シェイク
ラインテンションは抜き気味の状態で、ラインスラックを弾くように連続してアクションし続けます。
ラインテンションを強くかけませんが、ラインの重みや一瞬の弱いテンションでゆっくりとスモラバは前進しています。ウェイトが重すぎると横移動しないので、1.8g以下のスモラバがこのアクションには向いています。
琵琶湖などのウィードレイクで、ウィードを繊細にほぐしながら釣ることも可能。広範囲を探るには適していませんが、一番釣れるアクションです。
青木大介さんが操るスモラバのシェイクはこの動画のような感じになります。
シェイクはルアーを動かすと言うより、ラインを弾く感覚!ルアーを動かすイメージだと強すぎるかも。
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中層シェイク
木の枝や草などの物にラインを引っかけて、中層をシェイクするアクション。
特に早春や晩秋の食いが浅い時期に有効です。川村光大郎さんがメディアでマイクロピッチシェイクを披露したことで、有名になったテクニックです。フォールさせるのは10cm-1mまでなので、比較的テンポよくポイントを回れます。
水面でシェイクすれば、虫系ワームのようにも扱うことができます。
ドリフト
流れを利用してスモラバをボトムで転がすテクニック。ロッドを縦に構えラインに流れを当ててルアーを移動させます。
流れのある場所ではやや重めのウェイトを使わないとボトムが感じられません。3.5g~4gぐらいを流れの強さに応じて使い分けます。スモラバのドリフトは河川のスモールマウスに非常に有効です。
ミドスト
中層を泳がせるアクション。1.3g~1.8gのスモラバが扱いやすいウェイトです。
ジグヘッドのミドストよりもフォール速度が遅いので、一定レンジを引いてくる感覚が習得しやすいと思います。
ロッドを振ってラインを波打たせるようにアクションさせるのがポイント。クリアな水域で目でルアーを見ながらレンジキープの練習をするのが一番の近道です。
完璧なレンジコントロールを求めなくても大丈夫!意外と気にしすぎる人が多いんだよね。
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ボトムスイミング
いわゆる「ボトスト」です。ミドストと同様の要領で、ボトムから5cmぐらい上をスイミングさせます。
ズル引きよりもテンポの早く、ボトムの横方向を素速くサーチする時に使用します。たった5cmの差ですが、ずる引きでは反応しない魚を拾うことができます。
ボトムバンプ
ボトムでスモラバを跳ねさせる使い方です。素速くリフトして、フォールで喰わせる釣りを連続して行います。
フォールが遅いのでかなり我慢の釣りですが、バスのポジションがわかっていて、食わせられない時の切り札的メソッドです。ポイントを見切る最後の手段にもなります。
放置
サイトフィッシングでよく使われるのが放置です。文字通り何もアクションを加えずに放置します。
特にプレッシャーが高いエリアの見えバスに有効で、ボトムで微妙にラバーが揺れるだけのアクションはすれたデカバスを魅了します。気になって近寄ってきても動かさないのがキモです。
喰うまでひたすら動かさず、見切って遠ざかろうとする時だけ少しシェイクし、また放置を繰り返すとたまらずバイトしてきます。
おすすめのスモラバ!人気があるのは?
1位 Quon エグジグ
最も基本性能が高く、ボトム感知能力、フッキング、ラバーのフレア具合、どれをとっても高水準。一番優等生なスモラバだと思います。ガードの硬さが絶妙。
2位 Quon エグジグハイパー
ベイトフィネスでカバーを撃つ場合は「エグジグハイパー」で決まりです。ガードが強く極端に根掛かりが少いので、複雑なカバーでもスルスル抜けてきます。フッキングも決まりやすい絶妙なバランスです。
3位 霞デザイン ノンスタックジグ
ボトムコンタクトさせる釣りでは根掛かりし辛いものが一番です。スモラバ自体根掛かりしづらいと言われていますが、2g以上となるとそのメリットがかなり薄れてきます。
ノンスタックジグは2g以上のスモラバでも根掛かりが少ないスモラバです。スモラバですぐ根掛かりしてしまうという方におすすめです。
4位 プロズファクトリー TRY-JIG
TRY-JIGも根掛かりに強いスモラバです。重心がフック寄りにあり、水平姿勢をキープしやすく中層スイミングにも向いています。フックがかなり強めの設計なので、ベイトフィネスとも相性抜群です。
5位 自作スモラバ
少しでも節約したい人にはスモラバを自作することを勧めます。
一通り道具を揃えるのに初期投資は3,000円ほどかかりますが、1個100円程度で自作可能です。市販のスモラバの価格は1個あたり安くても400円前後なので、100円は激安です。
作り方も簡単で、ラバーの本数やカラーも自由自在。手間はかかりますが、釣果も市販品と遜色ありません。
トシロー
自作って手先が器用じゃないと無理だろ‥
全然そんな事ないよ。ちゃんとやりやすい道具を揃えれば簡単!
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関連記事:スモラバが100円で!?自作してコストダウン!これで根掛かりも怖くない!
スモラバのおすすめトレーラー
スモラバはトレーラーなしでは使いません。トレーラーの選択によってベイト系にもなれば、エビや甲殻類系にもなります。
トレーラーは2~3インチが主体となります。ラバー自体のアピールが強いので、細かいパーツの沢山ついたものは必要ありません。
ベイト系ならシンプルなシャッド系ワーム、エビ系であればシュリンプ系のワームが最適です。
万能系
D-1
シェイク時にテールがよく動いて、アクションのキレが非常にいいワームです。
コンパクトながら適度な自重でキャスタビリティーもアップします。1/16ozのスモラバとの組み合わせで最強の万能型となります。スモラバのトレーラー専用設計のようなワームなので、使い勝手は最強です。
3インチグラブ
いい意味であまり特徴がないトレーラーですが万能です。基本的にはテールをカットして使用。テールをカットすることでフィンのような形状になり、アピールは落ちますがより喰わせにシフトできます。
ベイトフィッシュ系
シャッドシェイプワーム
シャッドシェイプはミドストの鉄板ワームです。重量のバランスがよく、サイズもちょうどいい感じです。スモラバでミドストするなら、これを買っておけば間違いないです。
レッグワーム
レッグワームもベイト系の代表選手です。ワカサギレイクではかなり強さを発揮してくれます。普通のダウンショットで反応がない時にもスモラバにして途端に連発なんてこともよくあります。
関連記事:レッグワームのインプレ!ダウンショット最強ワームはこれ!
レッグワームは上下を逆につけると波動が強まる!アピールしたいときには逆付け!
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エビ系
ハンハントレーラー
まさに鉄板です。コンパクトなシルエットで控えめなアクションのテール部とスモールマウスには最強の組み合わせです。
3インチシュリンプ、ディトレーター
3インチシュリンプ、ディトレーター共にシュリンプ系では代表選手です。ディトレーターは釣果は抜群なのですが、腕の部分がかなり脆く1匹釣ると取れてしまうことが多いですが、腕が取れてもそのまま使えます。
特殊系
モッサ2.2インチ
使っている人が少ないですが、フォールメインで使用する際に効果絶大です。ボディー左右にのびる触手がフォール時に出すバイブレーションが艶かしく、フォールバイトを誘います。ついている毛をすべて取って逆付けがおすすめ。
3.5gのスモラバで使ってもフォールが遅くなり、キャストもしやすいのでおすすめです。
これはぜひ使ってみて欲しい‥
タオル
スモラバのロッド、タックル
0.9g(3/64oz)~2.2g(1/13oz)
- 0.9~1.8g‥UL(ウルトラライト)
- 2.2g‥L(ライト)
0.9g~1.8gまではスピニングタックルのUL(ウルトラライト)が最も適しています。ULの中でもティップが柔らかく、ベリーより下は張りがあるファーストテーパーのモデルがおすすめです。
2.2gはulクラスでは少し重すぎてだるくなる印象。Lクラスが最適です。
ロッドの素材はズル引きならチューブラー、シェイクならソリッドティップが適しています。ソリッドティップは初心者の方にはおすすめできませんが、シェイクを重視する方にはおすすめです。
ボトムのコツコツ感を感じたい方にはチューブラーロッドのほうが確実に向いています。
陸っぱりに適したロッド
陸っぱりでスモラバを使うならLクラスのほうが汎用性は高いです。
シマノのエクスプライド265UL+はオカッパリにベストなロッドです。スモラバを繊細に操作するティップの柔らかさと強靭なバットを持つロッドでかなりおすすめできます。長さも比較的長めで遠投性能にも優れています。
2.7g(3/32oz)~3.5g(1/8oz)
このウェイトはベイトフィネスの領域です。
トレーラーと合わせれば5g以上の重量になるので、ファーストテーパーのL+~MLぐらいがベストです。ボトムやカバーを攻める釣りがメインになると思うので、感度重視で軽量なロッドが適しています。
最後に
スモラバはフォールで誘えて、そのままボトムでも機能する万能ルアーです。
基本的にバイトの50%以上はフォール&着底で食ってくるので、フォール主体の釣りという大前提を忘れてはいけません。
フォール中のバイトに集中していれば、自然と釣果は上がります。
スモラバをマスターすれば、釣りの幅が広がることは間違いありません。ぜひスモラバを極めてみてください!
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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