アメリカのトーナメントでシークレットベイトとして活躍していたスイムジグ。
ここ数年、日本でもその有効性が話題となり琵琶湖を中心にその存在が広まりつつあるルアーです。
しかし、「スピナーベイトでいいんじゃない?」「出しどころが全然わからない‥」など、まだまだ日本では浸透していないルアーでもあります。
確かに見た目もスピナーベイトみたいだし、他のルアーとの差別化がイメージし辛いよね‥
タオル
今回は、そんなスイムジグの特徴、使い所からおすすめのスイムジグまでを紹介していきます。
この記事を読めば、スイムジグの使い所が理解できて新たな引き出しにできると思います!
目次
スイムジグって何?
スイムジグはスイミングに特化したラバージグです。
よく似たものにスコーンリグがありますが、スコーンリグとはフットボールジグを使用する点で異なります。
スイミングジグの場合、すり抜けを良くするためにヘッドは細くスリムな形状になっています。カバー回避性能を意識した作りになっている点がスコーンリグとの違いです。
また、スコーンリグはフットボールジグを利用したリグで、スイムジグの場合は専用に作られた製品となっているところも異なる点となります。
スイムジグのメリット
- 巻物の中で最も波動が弱い
- 巻物のスピーディーさと食わせを両立している
- スナッグレス性能が高い
- トレーラーの種類で波動を調節できる
スイムジグの一番の特徴は波動が弱いことです。ローアピールでナチュラルに誘えるため、食い渋った魚をバイトに持ち込む性能が高くなっています。もちろん巻物なのでスピディーにサーチすることが可能です。
ヘッド形状がすり抜けの良いスリムタイプで根掛かりが非常に少ないのも特徴で、カバーをガンガン攻めることもできます。
また、波動は基本的にトレーラーにするワームによって調節できるので、ローアピールの中でもさらに細かな使い分けをすることが可能です。
スイムジグのデメリット
- 巻き感がなく、ノー感じになりがち
- 濁りに弱い
波動を生み出すのはあくまでトレーラーなので、巻いていてもスピナーベイトのような「ブルブル」といった振動を感じにくくなります。巻いていてもノー感じで何をやっているのかわからないということがありえます。
また、波動の弱さはメリットでもありますが、濁りが強いフィールドコンディションではアピール不足になりがちです。
スイムジグの使い所
スイムジグが効く季節
スイムジグの効く時期は主に低水温期です。春、秋の水温10度~17度ぐらいで一番活躍します。
スピナーベイトやクランクベイトでは波動が強すぎる時がまさに出しどころとなります。
春の使い所
春のプリスポーン期に、沖の立木にサスペンドしているナーバスなメスに特に有効です。この時期のバスは強い波動を極端に嫌う傾向にあり、ミドストやシャッドなどで狙うのが常套手段でした。
しかし、ミドストは飛距離が出づらく、シャッドは根掛かりやすい等、ある程度デメリットを受け入れながら使う必要があります。
その点で、スイムジグは飛距離、スナッグレス性能のどちらも優れており、まさにうってつけのルアーです。
秋の使い所
秋に水温が低下してくると、スピナーベイトなどの強いルアーに反応を示さない時期が訪れます。
この時期に出番が来るのがシャッドやジャークベイトなどの比較的波動が弱く、視覚的にアピールするルアーです。
しかし、シャッド、ジャークベイトともにカバーに対する対応力は低く、ごちゃごちゃしたカバーに投げ込むことはできません。
ここでスイムベイトの出番です。カバーに強く、レンジ調節もできる対応力の広さが秋のベイトを食べているバスの攻略に一役買ってくれます。
スイムジグの使い所
カバー全般
スイムジグは果敢にカバーに入れてもするりと交わしてくれるスピナーベイトのような性能を持っています。
かなりヘビーなブッシュに投げ込んでも引いてくることができます。カバーをスイミングさせて、弱い波動でナチュラルに誘えるのはかなりのメリットです。
シャッドテールのノーシンカーとの違いはというと、ワームがずれない、ラバーの動きでアピールできる点がスイムジグならではのメリットになります。
アシ際、岸際
シャローの岸際をスピーディーに巻いてくる釣りにもスイムジグは向いています。
スピナーベイトと波動の強さで使い分けることができるポイントです。野池、マッディーシャロー、リザーバーどこでも便利に使えます。
またスピナーベイトより有利な点は、落としても誘える点です。もともとジグ形状なので、ちょっとした地形の変化を横方向に探ることもできます。
ウィードの面
琵琶湖などのウィードレイクでは水中のウィードの面を引くのにも使えます。
スコーンリグよりもすり抜け性能が高いため、引っかかったのを外した反動でウィードから大きく離れるということが少なくなります。この点がウィードを引く際のメリットです。
スイムジグの使い方
状況別の使い方
カバー
ブッシュやレイダウンなどルアーを通すことができるスポットに積極的に入れていきます。
テキサスリグやノーシンカーなどではバイトしてこない魚を横方向の動きで食わせるイメージです。
スイムジグの日本での第一人者「マッツン」ことDeps松下雅幸さんの動画が参考になります。
アメリカで流行している使い方がシェイクしながらリトリーブする方法です。
トレーラーにクロー系などの上下にバタバタするタイプのトレーラーを使う際に、シェイクしながら巻くと上下動の動きが加わり、かなり反応がよくなるとのこと。シェイクしながら巻くことでさらにウッドカバーへの絡みが取れやすくなり、一石二鳥なアクションです。
アシ際
アシ際で使用する際の肝は沈め過ぎないことです。
常にバスの目線の上を引いてくることを意識したほうが、バスの反応が格段に良くなります。キャストして着水と同時に巻き始めるイメージを持ってください。巻き方は一定速度を意識して巻きます。
ウィード
ウィードの釣りはウィードに微妙にタッチしながら引いてくるイメージで使用します。
流石にウィードの中に完全に突っ込んでしまうと根掛かりするので、ウィード表面に微妙にタッチして不規則な動きを演出し、バイトチャンスを作る感じです。ウィードを抜けて浮き上がるタイミングは特にバイトが多いので要注意です。
リザーバー中層攻略
岩盤沿いや立木に絡めて浮いているバスを仕留める使い方は、普通に巻いても釣れますが、ジグストのようなロッドワークをするのも効果的。
カウントダウンで狙いのレンジまで沈め、ロッド縦にちょんちょんとあおりながら引いてくるのがポイントです。スピナーベイトよりは弱いけれど、アクションに変化をつけてアピールを高める使い方になります。
エンジンの羽生さんの動画を参考にしてください。
フッキング
フッキングはバイトを感知したらリールを巻き続けて、完全に重みがのってからフッキングしましょう。
ラバージグと同様にフックが太く、フッキングにはかなりパワーが必要です。
経験上即合わせするとかなりの確率でのりません。おそらくこのスイムジグを食ってくる魚はあまりやる気がない魚を無理やり食わせてるイメージなので、喰いが浅いからだと思います。
必ずしっかり送り込んでからフッキングしてください。合わせ方次第ではキャッチ率が大幅に落ちる場合もあります。
アシストフック
アシストフックについてはカバー使用する以外の場合には装着しても問題ありません。
あまりにもショートバイトが多い場合には装着したほうがいいかも知れません。特に春はショートバイトが多いので、アシストフックをつけたほうが有利になる場合が多いです。
スイムジグの重さ
基準の重さは1/4oz(7g)として使い分けます。
ゆっくり表層を巻きたい場合‥3/16oz(5g)
深い水深を巻く場合‥3/8oz(10g)
基本的には引きたい水深が浅ければ軽く、深ければ重くします。
また、ゆっくり巻きたければ軽く、早く巻きたければ重くです。
スイムジグのタックル
ロッド
ロッドはMHクラスのロッドがおすすめです。フッキングのパワーがある程度必要なので、スピナーベイトなどよりはワンランク硬めのほうがいいです。
MHクラスのティップが柔らかめなモデルが理想的なロッドになります。
カバー周りで使用するのであればある程度短いほうが、キャストもやりやすく精度も出るので、6.6ft~6.10ftほどが扱いやすいと思います。
エアエッジの6101MHBはまさにスイミングジグのためのロッドだと思います。
リール
カバーで使うならギア比はハイギア、ウィード周りならローギアです。
カバー周りの場合は手返し、ラインスラッグを取るスピードも含めて総合的にはハイギアが扱いやすいです。
ウィードで使う場合には、微妙なウィードの引っかかりをリーリングでほぐしていくので、ローギアがおすすめです。
ライン
カバーで使うならフロロカーボンの14lb~16lb。オープンで使う場合も最低12lbは欲しい所です。
スピナーベイト同様太軸のシングルフックが付いているので、しっかりとフッキングする必要があります。伸びが少なく、しなやかならラインとなるとフロロカーボンが適しています。
スイムジグのおすすめ4選
GEEKS マツラバ
スキンッピングしやすいヘッド形状とガードの硬さが絶妙で、フッキングとカバー回避能力がいいバランスで成り立っています。
カバーで使うなら文句なしです。
ENGINE スイミングマスター
カバーと言うよりはウィードレイクなどの中層攻略用の位置づけです。
安定した姿勢とレンジキープ力に定評があります。
山中湖で以上にこのジグだけ反応がある時がありました。房総リザーバーでの中層攻略にも。
JACKSON バレッジスイマー アナザーエディション
根掛かり回避性能はおそらく一番。いい感じの感触でカバーを引いてこれます。
EVER GREEN スイミングトゥルーパー
フックが可動式になっており、リングで止めるタイプのスイムジグです。
オフセットフックを使用するので根掛かり回避性能は抜群です。ただしカバー周りで使用しているとワームがずれるのがいまいちです。
フックを交換できるので、フックがだめになってもジグ自体は生きるという経済性の面では優れたスイムジグになっています。
スイムジグのトレーラーおすすめ4選
Deps パルピュータ
バタバタと動きはかなり派手です。ラトルが入れられるホール付きで、ラトルを入れたほうが反応がいい気がします。
シェイクしてアピール力を高めたいときに使用します。
OSP ドライブクロー 4インチ
テキサスで使ってるワームなら釣れるだろうと思い試したらハマりました。
ただ巻きでも爪がバタバタアクションしてくれていい感じです。
KEITECH スイングインパクトファット3.8インチ
中層スイミングの強い設定で使います。名作なので間違いなし。
OSP ドライブシャッド4インチ
スイングインパクトよりも弱めたい時に使います。クリアな水域ではこちらがメイン。
関連記事:ドライブシャッドのインプレ&使い方!巻いて良し、落として良し!
まとめ
今回はスイムジグについて紹介てみましたが、いかがだったでしょうか?
スピナーベイトとの使い分け、サーチスピードが上がる等メリットがあるルアーなので、ぜひ使ってみてください。
ハイプレッシャーなエリアの巻物としてもかなり効果的だと思います。
春のプリメス捕獲にもおすすめなので、ぜひスイミングジグでビッグママを釣っちゃいましょう。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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