雑誌や動画などのメディアでも「ソリッドティップ」ってよく聞きますよね。
特に冬になると「喰わせ」「ショートバイト」なんてキーワードと一緒に必ず登場するイメージです。
僕はこのソリッドティップの良さを全くわかっていませんでした‥というか、使い方を理解していなかったというのが正しいです。
トシロー
ソリッドティップって繊細なライトリグには欠かせないだろ?って‥ライトリグが苦手な俺が言ってみる‥
ん~どうなんだろ?欠かせないって言うのはわからないね。明らかに向き不向きがある素材な気がするよ。
タオル
今回はそんな「ソリッドティップ」について、ソリッドティップって何?何がいいの?悪いの?という所から具体的な使えるシチュエーションまでを紹介していきたいと思います。
この記事を読めば、自分にとってソリッドティップが必要なのか、自分に合うのかがわかると思います!
目次
ソリッドティップって何?
ソリッド=「密である、硬質である」といった意味です。
ロッドの種類には大きくチューブラーとソリッドというものがあります。
チューブラー = 中身が中空になっている
ソリッド = 中身が詰まっている
単純に言えば、この違いです。では、それぞれどんな違いがあるのか?
通常のロッドは軽量化の為にロッド全体が中空素材のチューブラーを採用しているものが多いです。ソリッドのロッドは中身が詰まっているので、同じ太さで作るなら単純に重くなります。
しかし、中身が詰まっているので、中空部分のあるチューブラーよりも径を細くすることが可能です。細くできる→よりソフトなティップを作ることができます。
つまり、ソリッドティップはチューブラーよりも、曲がりやすい繊細なティップにすることができるんです。
ソリッドティップにもカーボンの素材によって高弾性、低弾性等があり、太く作ることもできるので、一概に全てがソフトなティップではありません。
ソリッドティップのメリットは感度?
メリット
喰い込みがいい
一般的に広く知られているメリットは、この「喰い込み」「追従性」がチューブラーに比べていいというものです。
これはソフトなティップの恩恵です。ティップがソフトできれいに曲がるのでチューブラーよりも弱い力で曲がります。
つまり、ティップのクッション性が非常に高いです。
クッション性が高いと引っ張った力、引っ張られた力をロッドが曲がって吸収するので、魚がルアーを咥えて動いた時にテンションが掛かりづらく、違和感を与えにくくなります。
つまり、バイトしている時間が長い=喰い込みがいいということです。このメリットは特に冬場やタフコンディション時に違いが顕著に現れます。
トシロー
冬場か‥ライトリグやらねーしな‥
タフコンディション時には、この喰い込みの良さは誰でも感じるメリットだと思うよ!
タオル
極小のあたりを感知しやすい
ソリッドティップは小さな力でもティップが曲がります。
この小さな力でもティップが曲がることで、手で「コンッ」感じないような小さなアタリを、ロッドティップを見て取ることができます。
ただし、これはある程度ソリッドティップを使い慣れた人でないと難しいと思います。すごく微妙な感覚です。
特にスモールマウスをやっていると、こういうアタリが多いです。ティップを気にするようになって、見る癖がつかないとこの手の小さなバイトは一生気づかずに終わる可能性もあります。
難易度は高いですが、チューブラーでは感知しずらいアタリを取りやすいのもソリッドティップのメリットの一つです。
トシロー
難しいな‥俺には絶対わかんねー!
うん。これは本当に難しいと思う。ほんとにコレがバイトだ!って感覚を掴まないとね‥
タオル
より繊細なアクションができる
繊細なアクションをつけられるというのは、特定の人のみメリットになると思います。
ソリッドディップはすごく繊細な力をかけることができます。例えるなら、チューブラーは5段変速のエレキ、ソリッドティップは無段階のエレキです。
エレクトリックモーターを使ったことがない人には分かりづらいかもしれませんが、力をかける単位がチューブラーだと1単位刻みしかできないところを、ソリッドティップだと0.2単位刻みでできるような感じです。
はっきり言って、この微妙なテンションとかアクションを必要とする人って、アマチュアアングラーにはそんなに多くないと思います。
僕もあまり必要としない人のうちの一人です(笑)
実際ソリッドティップを使っていて、確かにきれいにティップが入るのはわかります。チューブラーのロッドで、特に低価格帯のロッドはティップから10cmぐらい曲がっていない事が多いです。
ULとかの柔らかいロッドでもティップの先端が曲がってないません。
しかし、その違いが釣果に影響するほど、僕は繊細なロッドワークを必要としていません。
つまり、アクションを極限まで繊細につけたい人にはこれはメリットですが、感覚がわからない人にとってはメリットにならないかもしれないということです。
ソリッドティップにデメリットはあるの?
ハードボトムや障害物に根掛かり易い
柔らかいティップは障害物に対して、もたれる時間が長い傾向があります。
というか、ティップが硬いと少しの力で微妙な障害物を抜けてしまうので、結果根掛かりづらいという所があります。
デメリットとして上げていますが、これは上級者にとってはメリットでもあります。
軽くスタックしている状態を保っておけると捉える人もいるし、根掛かりが頻発すると捉える人もいます。
ただ、極端にゴツゴツした形状のボトムに対してはこのソフトなティップは根掛かりを頻発させます。特にロックエリアでは柔らかいソリッドティップは岩に喰われる事が多く、あまり使いやすいとは言えません。
トシロー
これはなんとなくわかるな!リップラップで柔らかいロッド使うと根がかるもんな!
そうだね。上級者なら感覚的に察知できるところもあるけど、一般的には根掛かり易いと思う。
タオル
手感度が悪い
ソリッドティップの方がチューブラーより感度がいいという話をたまに聞きますが、あり得るでしょうか?
普通に考えると、振動は中空になっているチューブラーの方が響きます。実際使っていて、ソリッドティップのロッドの方が手で感じる感度がいいと思ったことがありません。
これは浸かっているロッドの特性にもよるのかもしれません。超高級なデジーノとかを使ったことがないので、あれですが‥
ロッドはそもそも全体のバランスで成り立っているものなので、一概には言えませんが、一般的にソリッドティップは手で感じる感度は落ちる傾向にあります。
トシロー
ソリッドティップって感度いいんじゃねーの?
感度っていう言葉が広すぎるから誤解されるのかもね。手で感じる感度って意味では、チューブラーの方がいいと思うよ。中身が詰まっている棒より、中が空洞の方が叩いたら響くでしょ?
タオル
フッキングパワーが伝わりづらい?
これもよく言われるデメリットです。
ティップがソフトなので、瞬間的にかけた力は吸収される割合が高くフッキングは決まりづらいかもしれません。しかし、しっかりとベリーからバットにかけて負荷をかけるスイープなフッキングではデメリットにはなりません。
むしろ、きれいなカーブで曲がって力が変な方向に逃げない為、フッキング性能はいいと思います。
ソリッドティップは折れる?
よく言われるのが、「ソリッドティップは折れない」という迷信です。
結論からいうと「普通に折れます」。
ソリッドティップは芯が詰まっているため、非常に直径を細くする事が出来ます。
ソリッドティップをチューブラーと同じ直径で作ればかなり折れずらくなると思います。しかし、それではティップが硬くなってしまいあまりソリッドティップにする意味がなくなってしまいます。
折れずらいが、細い分強度はそこまで高くないという認識が正解です。
ソリッドティップが向く人、向かない人
ソリッドティップは恐らく、使いこなせる人にとっては最高の武器になると思います。ただ、僕のようにこの性能を使いこなせない人にとってはただの感度の悪い柔らかいロッドです。
気をつけたいのは、メーカーの売り文句としてやたらと「リグを繊細に操れる」「高感度」をうたっていることです。
正直、初心者の人には全くおすすめできません。
ソリッドティップを購入すべき人をまとめると‥
- ライトリグ中級者以上
- 冬でもバス釣りをする人
- この先ライトリグを極めたい人
この3つに自分は当てはまらないと思ったら、購入は辞めたほうがいいと思います。
正直がっかりする可能性が高いと思います。なぜなら、扱いが難しいからです。
最後に
今回はソリッドティップについて、個人的に思う所をまとめてみましたがいかがでしたでしょうか?
ソリッドティップは良くも悪くも、使い手を選びます。しかし、使いこなせれば最高の武器になると思います。
ライトリグに自信がない人は、高弾性のチューブラーロッドの方が釣果に結びつくのではないでしょうか。
ソリッドティップの特性を理解した上で、新たな技術習得にチャレンジするのは素晴らしいです。
しかし、メーカーの宣伝文句に釣られて購入するのはあまりおすすめできません。
おすすめのソリッドティップロッド
冬場やタフコンディション時におすすめのロッドを紹介しておきます。
値段も手頃で、冬にライトリグを練習しようと思っている人は、まずこのロッドから!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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